真空引きについて
真空引き・真空ポンプについて
真空引きとは、エアコン取付の際、室内機と室外機の配管接続後に、真空ポンプを使って配管内にある空気を抜く作業のことです。
冷媒ガスは新品出荷時は室外機のみに封入されおり、エアコン設置後の室内機と配管には自然の大気が存在しますので、この空気をポンプで抜きます。
真空引きが不完全で、配管内に空気が残ってしまうとエアコンの寿命が短くなったり、故障の原因や冷暖房の効率が悪くなったりする事があります。
真空ポンプの種類には、手動式真空ポンプ(簡易)・電気ドリル式ミニポンプ(簡易)・電動式真空ポンプがあります。
電動式真空ポンプが一番真空度が高く、扱いやすいので電動ポンプを使用しています。
※簡易ポンプでも適切に使用すれば、動作に影響はありません。
※真空引きと真空乾燥とは目的が異なります。
真空引きの様子
真空計・マニホールド
電動式真空ポンプで真空引きをすることは大切なのですが、同時に真空計を使うことがより大切です。
私たちは、電気工事のプロですが、やはり人間がやることにはミスがあります。エアコンの工事では、ナットの締め忘れやトルク不足が主なミスで、多くの作業員がヒヤリとした経験があるのではないでしょうか。
これに気付かずにガスを開放してしまうと、当然ガス漏れを起こしてしまいますが、明らかなミスは真空計を使うことで問題があることに気付きます。
真空引き完了後、ポンプの電源を切っても通常は真空計のメモリは全く動かないのですが、明らかなガス漏れがあるとメモリが下がっていくのでガス漏れに気づきます。
真空計を使うことである程度のガス漏れを未然に防ぐことができるのです。
※ガス漏れにはスローリーク(数か月から1年程度かけてゆっくり漏れる)がありますが、これを発見することは大変難しい場合があります。