戸建ての穴あけで注意すべきこと
木造の穴あけについて
木造戸建ての工法には大きく分けて、柱・梁・筋かいなどの骨組みで建物を 支える軸組工法と、壁で建物を支える壁工法があります。
細かく分けると、軸組みと壁のミックスやパネル式やラーメン構造等多数の工法があります。
何れの建物にしてもエアコンの穴あけは主要構造部(柱・梁・筋かい等)をさけて工事するのですが、特に筋かいは穴を開ける位置と重なることが多く、 一棟ごとに筋かいの位置や量が異なり、その位置を正確に知ることは難しいので細心の注意を払います。
エアコンの買い替え工事で古いエアコンを外したら、筋かいのど真ん中を抜いてあった事例が結構あるのです。
(※写真のケースは途中で間違いに気が付いて横にずらしてあるので、まだましなケースです。実際には筋交いを完全に抜いているケースが結構あります。)
ですから、筋かいの有無や方向(右上から左下・左上から右下・タスキ)の確認と図面 を用意しておきましょう。
(※図面には、筋交いの位置や向きが記載されていない場合があります。)
筋かいは、5㎝以上奥にあることも多く、市販の壁裏センサーでは判別できないケースが多いので、実際には、障害(筋かい等)が無いかを室内側から1~2mm程度の細いド ライバー等を刺して確認後ホルソーで穴を開けます。
穴には貫通スリーブを入れ、隙間はシーリング(コーキング)します。
※通常の穴あけ後
※スリーブはコーキングします(内外)
スリーブについて
戸建てのエアコン工事で穴をあけた場合は、必ずスリーブを入れてもらいましょう。
① 最近の家は昔と違って、高気密・高断熱の仕様となっていることが多くスリーブを入れないとそれが損なわれることがあります。
② エアコンの室内機の背中には1㎝~2㎝位の空間があり、冷房使用時には背中にも多少結露が起きますが、スリーブがないと壁体内の温かい空気がエアコンの背中側にも入り込んでしまい、 結露がひどくなってエアコンの表面やふちにまでカビが発生してしまいます。 (湿気が多い場合は注意)
③ 壁の中にネズミが入り込んだ場合、配管をかじってしまいガス漏れや漏電や水漏れをおこしてしまいます。(過去に前例があります)